株式を買いたいけど、どうしたら良いかよく分からない…。今一つ買う踏ん切りがつかない…。
株式を初めて買うにあたり、そう悩まれている方に、背中をポンと押せるヒントになればと思い、この記事を書いていきます。
初心者は、あまり考えすぎず、まずに自分がいいなと思う会社を総合的に考えつつ、思い切って直感的に株式を買ってみよう。
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まず株式購入のための前提をいくつか確認したいと思います。
- 証券口座を開設する
- 生活防衛資金を確保し、余裕資金で行う
- キャピタルゲインよりもインカムゲインを狙う
株式投資を始めるたの準備
証券口座を開設する
株式を購入するには、証券会社で口座を開設する必要があります。証券会社はどこでも良いと思いますが、今ならば、ネット証券の証券会社、特に、SBI証券か楽天証券が、手数料が安くおススメです。特に、初心者には楽天証券が良いと、よく耳にします。
インターネットで申し込めば、書類が送られてきますので、必要事項を記入し返送すれば、すぐ口座が開設されます。(銀行口座を作るより楽な印象です。)
自分自身、今では楽天証券の証券口座を利用していますが、最初に証券口座を作ったのは、某大手証券会社の窓口の店舗でした。
当時は何も分かっておらず、窓口のお姉さんに「特定口座」と「一般口座」どちらを作成しますか?と言われ、「え?何それ?」と戸惑いながらいると、特定口座は源泉徴収票を証券会社が行いますが一般口座はご自身で確定申告を行います、と教えてもらい、「か…、確定申告!?」と慌てながら特定口座を選んだのを覚えています。
普通であれば、源泉徴収ありの特定口座で良いと思います。
ネットの証券口座ならば、そのように慌ててバツの悪いようなこともないでしょう。
生活防衛資金を確保し、余裕資金で行う
株式購入は、必ず余裕資金で行うべきです。株式で生計を立てている人は別として、基本的に、極論、失ってもある程度大丈夫なお金で株式投資をしていきましょう。
株式投資を行うと分かってくることですが、株価の変動によって儲かることもありますし、損することもあります。
一日で10万円以上株価が動くこともありますので、あくまで値動きをそれ程気にしないでも済むお金であるべきです。ある程度、失うことや減っても構わないお金で行いましょう。
ただし、投資先の会社が倒産で株式が紙くずにならない限り、ゼロになることはまず考えにくいです。
いずれにしろ、十分な生活防衛資金を確保した上で株式投資を始めたいところです。
キャピタルゲインよりもインカムゲインを狙う
いろいろな投資スタイルがありますし、投資の考え方も様々かと思います。どのような投資手法が優れているか、あるいは、その手法が良いか悪いかは人それぞれの価値観によるかと思います。
株式の売買を通じ儲け(キャピタルゲイン)を確保するのが良いという人もいますし、インデックス投資のように市場全体に賭け平均点を狙うのが良いという人もいます。
割安な株式を買うバリュー投資もありますし、今後大きく成長しそうな株式を購入するグロース株が良いという人もいるでしょう。
どの投資方法が正しいとか誤っているとかではなく、その人の価値観にあっているかであり、好みであります。
私自身は、できるだけ安定的で、高配当の株式を長期間にわたって保有する投資が好みですので、この記事では、配当金(インカムゲイン)を狙う投資を前提にお話ししていきます。
では、次に初めて株式を買うには、どうすればよいでしょうか。
私は、初めて株を買う方には、もし決断がつかないようであれば、一歩前に進むためには、直感的で好きな銘柄を買うべきだと考えています。
よく自分が応援したい会社の株式を買うべきという意見もあります。初心者ならば、それはそれで良いと考えます。
一方で、投資で応援するというのは甘い考え方であり、応援するだけで儲かるならどんどん応援するという意見もあります。(「教養としての投資」(奥野一成著・ダイヤモンド社)は、そう厳しい意見を主張しています。なお、この本は内容的に良い本と思います。別の記事で紹介できればと思います。)
投資において「応援」はありえないという意見は、その指摘のとおりかと思います。
しかし、株式投資にまず一歩を踏み出すための初心者ならば、まずは自分が好きな会社を応援するというスタンスで入るのも、十分ありなのではないかと私は思います。
プロの投資家ならばともかく、個人投資家レベルが資金を株式市場に投入したところで、何かが変わる訳ではありません。
ただし、「直感的に」買うべきとは言ったものの、その前に、総合的に考えたいと思う条件があると思いますので、考え方をご紹介いたします。
銘柄を探して選ぶときの5つの条件
- できるだけ配当額が高い銘柄
- できるだけ知名度(ブランド力)がある銘柄
- できるだけ自分に身近であり、多くの人がその会社の製品やサービスを利用している。(その会社がないと世の中が回らないような銘柄)
- 事業や経営が安定的で、儲かっている会社
- 長期保有しても安心できそうな銘柄
株式投資は、長期保有を前提で考えたいところです。売買を繰り返す人もいますが、それは投資というより投機に近いので、個人的には好きではありません。
長期保有であれば、株式はできるだけ安い価格で買わないと利益は出ません。
しかし、いくらで買うならば割安かを判断するのは、プロでも至難の業です。ましてや、初心者がいくらならば安いかどうか見分けることは難しいでしょう。
また、高配当を考える点で、「配当利回り」といった指標がよく取り沙汰されます。配当利回りとは、1株の株価に占める配当金の比率を意味します。
配当利回りが高ければ、投資する株価の割に配当が高いことからオトク感が出てきますが、反対に低ければ、株価の割に配当が出ない訳ですから、オトク感はないことになります。
一方で、配当利回りとは、株価と配当額の相対的な関係であるため、株価の上下次第では、配当利回りの数値は一時的に高くなったり低くなったりもします。何かの記念配当があれば、一時的に配当利回りが高くなる可能性もあります。
本当は、継続的に配当が出す力がないのにも関わらず、一時的に配当を高めれば、配当利回りが高くなるような現象も生じ、ワナ銘柄を掴まされることもあるかもしれません。
また身も蓋もない話ですが、そもそも指標とは、すでに過去の実績であるため、将来も必ず同条件で維持・継続される保証は何もありません。
さらに、今は、配当利回りといった指標などもインターネットで比較的すぐ調べることができるものの、数多くある銘柄の中から調べるにはそれなりの時間や労力が必要です。
プロの投資家ならともかく、ただでさえ仕事など毎日忙しいのに、そのようなリサーチに充てる時間を確保できないし、そもそもそのような数値やリサーチに興味もないという方もいるかもしれません。
一方で、5条件を全て満たすパーフェクトな銘柄もなかなか見いだせないのが、正直なところではないでしょうか。
条件が揃った銘柄を思い浮かべるのは、なかなか困難だと思います。ですので、完璧に5つを満たさなくとも、できるだけ5条件に近い、あるいは部分的に要素が強い銘柄を自分の知識と頭で考えていくぐらいが良いと思います。
あたかもこの5条件を以下のレーダーチャート的なものを頭の中でイメージしながら、できるだけ面積が広い。または、できるだけ条件を万遍に満たすような銘柄を探してみてはいかがでしょうか。
初めて株式を買った後に注意したいこと
えいっ!と思い切って買い注文を出し、株式を購入したとします。(なお、自分は購入する時は、いまだにドキドキしますが。)一旦、投資先として購入した株式はできるだけ長く保有したいところです。
長く持つ以上、日々の株価に一喜一憂しないことが大事であるため、あまり株価を気にしないことも必要ではないかとも考えます。
長期保有のスタイルのことをよく”Buy & Hold”と言われますが、それをもっと極めて、”Buy & Forget” つまり、買った後、株価を忘れるくらいのスタンスが良いのではないかと思います。
しかし、とはいえ、時々、株価をチェックしたいところです。買った時よりは大幅に値下がりしているようであれば、売却を検討した方が良いでしょう。
また、株価が気になって夜も寝られないような投資は、適切ではありません。その意味でも忘れられるくらいの投資額が、最初は適切だと思います。(ただし、経験を重ねると、株価に対する動きに対して良くも悪くも麻痺していきますが…。)
また、最初は、いくら自分が好きだと思った会社とはいえ、一つの銘柄に集中投資ししすぎない方が無難です。配当が高いという理由だけで、東京電力株を買いすぎました。欲に目が眩んだのでしょう。東日本大震災直後に大損し、今では塩漬け状態になっています…。
高い授業料にはなりましたが、強がりを言うならば良い勉強になりました。ある意味、株主責任を果たしたのではないかと考えています。
「【初心者向け】株式投資を始めるための3つの注意と5つの条件」のまとめ
今回、株式購入を始めようという方向けに、自分の経験を交え記事を書きました。
生活防衛資金を築き、できる限り早めに証券口座を作りたいところです。証券口座が開設できたら、早速株式を購入しましょう。
必ず儲かるとは断言はできません。投資はあくまで自己責任で行うべきです。しかし、もし何を買うべきか迷うようのであれば、5条件を参考に自分なりに銘柄を探し選ぶという考え方もあるのではないかと思います。
考えすぎて動けないようなら、まず直感的に行動しましょう。行動しなければ何も始まりません。まずは株式投資の一歩を踏み出してみませんか?